駒場土産 木版画絵葉書

作品紹介 10-②

駒場土産 木版画絵葉書

「東京大学」

古書店「河野書店」の主なるお客さんは東大で、いかにも学者風の年配者や、秀才風の若者が難しい本を捜しに来る。本も読まない学生が多い大学の近くにあった古本屋はとっくに廃業しているのを考えると、東大の前は良い場所ではと思う。金髪モヒカン頭の汚らしい若者が入って来たので煙たく思っていたら洋書の学術書らしい¥7000くらいの本をぽんと買ったので、あれも東大生だったのだろうかという話も聞いた。ここ駒場キャンバスは入学1・2年を過ごす教養学部なので、入学時の記念に、「絵葉書」は良いのではと考えた。

正門からの建物は、知らない人は「安田講堂」と間違うかもしれない。昔懐かしい「立て看板」も郷愁を誘うように立てかけてあった。兄の研究室があり時々顔を出していたので、私の学校では無いのに一寸身近であった。