伝えたい日本の歌故郷の歌 かるた

作品紹介 15

「 伝えたい日本の歌故郷の歌 かるた 」 について

平成21年の秋、「奥野かるた店」の奥野伸夫氏より、童謡・唱歌のかるたの企画を頂きました。難しい題材で、どうしようかと迷いましたが、こういう機会でもないと動かない自分なので、チャレンジしてみる事にしました。選曲に関しては、平成元年(1989)次の世代に伝えたい歌をNHKが中心になって全国から応募、100曲を選定したのがあるとの事で、その中から50曲を私が選ぶ方法になりました。

22年の年末発売を目指し、平成22年9月に木版画での絵札が完成、歌留多に仕立てるべく、字札をどうするか等検討してもらうよう奥野かるた店に渡しました。出来上った版画のチェックや、著作権等を検討しているうちに正月発売も無理となり、奥野かるた店発売の印刷かるたは、結局1年遅れの発売となってしまいました。

私の“手摺り木版画”でのかるたは、字札をとりあえず手書きで作り22年の年末に完成。実際に使えるものかのテストを試みていました。評判は上々で、大いに盛り上がってのかるた大会となりました。23年9月の小田急百貨店での個展では、「かるた」と“故郷東北の復興を願う”というテーマでの「被災地の郷土芸能」を扱い、会場でのかるた会も開催しました。

選曲に関しては、「あの曲が入っていない」とお叱りがあるかもしれませんが、その選考は単純で「絵になりやすい」が一番でした。「いろは」ではなく「歌詞」で札を取るようにしたので、詠み手が「歌う」ことが出来、皆で歌え、また歌を覚える事にもなります。歌の題名も書かれているので、逆の『題名』から取る事も出来るはずです。欠点は、枚数が少なくなると、歌っている暇なく札が取られてしまうという事でしょうか。(作っている内に、自分が好きな歌だけとか、100枚にして使える『第2集』のアイデア等が浮かんで来ました。)とりあえずのセールスポイントまで。

子供達に童謡唱歌を知って欲しい

最近の小学校の音楽では童謡唱歌が余り歌われないと聞いています。せっかくの良い歌を歌留多で覚えてもらおうと歌詞で絵札を取る方式の歌留多にしました。詠み手が歌えば知らず知らず歌を覚えて貰う事になります。

母から子へ祖母から孫へ

「歌留多」を通じ、親や祖母が歌って子供が取ると云う様に、「歌留多」によって一緒に遊ぶ事が出来ます。親子の断絶が話題となる今、家庭内で楽しい団欒が生まれる良い機会になるでしょう。

福祉に優しい

お年寄りが昔良く歌った歌が多いので、福祉施設などで歌って取るゲームに使え、ボケの防止にも有効です。

 

次回から、一点一点の作品の紹介をしたいと思います。

 

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