「御嶽山」の版画

「御嶽山」の版画

御嶽山の噴火には驚きました。 信仰の山として,山の美しさに紅葉の季節の美しさ,交通の便利さ。等々、もう少し東京に近くにあったら、その沢山の登山者の中に私がいてもおしくないからです。

そう云えば、私も「御嶽山」の作品を作っていました。

たしか、養清堂ギャラリーのリストに載っていたはずと、ホームページを見たのですが作品が見当たりません。よくよく調べたら「みたけさん」となっていました。

私の勘違いで、“嶽=岳でも可”と思って、『御岳山』と書いてしまっていたのでした。

(追、「嶽」は「岳」の旧字でした。)

この“山”のシリーズは、版数を抑えて木版の味を生かした作品を試みた作品群で、「絵になる山」を集めたものでした。

日本には、「百名山」なるものがあり、すべてそこから始まる風潮があるようです。が、それは登山家の百名山でした。出来たら、絵になる百名山を作って貰いたいものです。(他人事のようですみません)

「御嶽山」は、朗々と歌い上げる『正調木曽節』をバックに長野県側の遠方から眺めるのが良いだろう。そう偉そうに語ると、私の版画では、その雄大さは表現出来ていないのではと自問してしまう。