東北大震災被災地の郷土芸能 雄勝法印神楽
雄勝法印神楽「大和の舞」
今は石巻市に統合されたが、以前の桃生郡雄勝町に伝わる「法印神楽」です。
法印神楽は、北上川下流近在で舞われており、石巻の中学校に赴任して来た本田安次先生が、「お神楽先生」と呼ばれる位に近郷近在の神楽を観て廻り、調べたという逸話のある神楽で、そこから「早池峰神楽」に繋がったと言われている。
雄勝は、女川の奥に位置し、向いにある島との関係から湾のような穏やかな海辺となっている。「雄勝硯」が有名で、その粘板岩の石を求めて何度か訪れた事がある地だ。牧山・寺崎・江島等の法印神楽を見た事があるが、雄勝が国の重要無形文化財に指定された為か、最近のイベントでは雄勝の神楽ばかりが舞われている。「舞台狭し」と云う表現があるが、宮城の神楽は舞台を飛び出し外でチャンチャンバラバラしたりで、その演舞は迫力満点である。今回の『東日本大震災』では、石巻市の災害状況が沢山報道されているが、牡鹿半島の奥の漁村の状況はほとんど映って来ていない。志津川・女川・長面・雄勝等の漁村の法印神楽は大丈夫だろうか。
作品「雄勝法印神楽 大和の舞」