私の小浜島スケッチ帳⑪

小浜島スケッチ⑩

さとうきび工場は刈り取りの季節だけ稼動しているとの事で、この時期は刈り取ったさとうきびを満載したトラックが盛んに出入りし、庭には刈り取ったさとうきびがうず高く積まれていた。建物に近づくと甘い黒砂糖の匂いがプーンと匂い、最初はいい匂いだと思ったのだが、ずっと嗅いでいると一寸しつこく感じるようになってきた。チョコレート工場の横を歩いていた時と同じ状況だった。

刈り取ったさとうきびを搾って煮詰めて固めるだけと言ったら失礼になるが、どの産地(島)も「うちの黒砂糖が一番おいしい」と自慢していた。固める為に「石灰」を入れると言っていたが本当だろうか。黒砂糖をかじった時その石灰はどうなっているのだろうか不思議だ。

島は、色々なところでブルトーザーが原野だった所を掘り起こし、さとうきび畑にしていた。補助金による事業で島にお金が入るというが、今でさえさとうきびの刈り取り労働に苦労しているというのにどうするつもりなのだろうか。

島の中央付近から南東のビルマ崎方向を眺めると正面に水田地帯が広がっており、よく見ると遠くのビルマ崎の方で何やら掘り返している。「ヤマハ」によるリゾート地の建設現場とのことだ。よそ者を入れたがらない排他的と言われていた小浜島だったが、リゾート地受け入れで今後どのように変って行くのだろうか。


さとうきび工場(照島糖業) ②びるま崎方向水田畑を望む