駒場東大前みやげ 駒場野公園 ケルネル田圃
作品紹介 10―⑤
駒場野公園 ケルネル田圃
井の頭線で渋谷から下北沢に向かうと、駒場東大前から左側に田圃が目に入る。子供の頃、世田谷の赤堤で田植をしていたのを見た事があったので、まだこんな都会に残っていた事に嬉しさを感じていた。後で、そこが「教育大学農学部」であることを知って納得した。
その後教育大が筑波大に変わり、いつか農学部は公園になっていた。井の頭線に乗ると、決まって左側に乗り田圃を覗きこんでは、まだ田圃が生きていることを確信して安堵していた。都心の田圃は、皇居内に「新嘗祭」用の陛下が植える田圃が有るはずだから、その次ではと、勝手に思っていた。絵葉書の制作にあたって、そこが「駒場野公園」で、「明治の初めにドイツ人技師ケルネルによる初の肥料試験が行われた田圃」であるという事を知った。現在は筑波大付属駒場中高校が管理、水田稲作実習に使われているとの事で知人の息子さんも田植えをしたと聞いた。未だしばらくは安心だ。