木版画 作品紹介17 仰げば尊し
(2) あおげば尊し 【唱歌】(67) 明治17年 作詞 不詳 作曲 不詳
あおげば尊しわが師の恩(教えの庭にも はや幾年
ひと昔前の卒業式と言えば「蛍の光」と「あおげば尊し」だつた。作者不詳とされていたが近年1871年に米国で出版された楽譜に同様のものが見つかったとある。教師を崇めるという押し付け的だとの批判から歌われなくなったと言われるが、私などは意味も解らず歌っていたのに何故か涙が止まらなかった。今思うと、よくあんなどうしようもない子を教育してくれたと深く恩を感ずる。
私の小学校には二宮金次郎の像が無かったので、ある学校が一寸羨ましかった。風格ある学校に見えたのだろうか。勤めた会社の工場が、酒匂川の土手に面しており、金次郎の故郷がこの近くであったことを知った。モデルにした像は、駒澤小学校のもので、校舎の裏側の垣根の外にさびしく置かれていてかわいそうだった。