木版画 作品紹介 27 鯉のぼり

  【唱歌】(46)     大正2年   作詞 不詳     作曲 不詳

甍の波と(雲の波 重なる波の 中空を

「鯉幟」は江戸時代、武家が端午の節句に男児の出世を願って飾ったもので、鯉が滝を登り龍になる中国の故事から立身出世の象徴となった。子供が生まれた時、私は鯉のぼりも作って見たが、布生地が厚過ぎて下がったままで完全な失敗作だった。

 

“鯉のぼりも”と書いたのは、実は武者絵の幟を作った「ついで」だった。五月連休に東北本線を北上すると、北関東で鯉のぼりと一緒の武者絵の幟が羨ましかったのだった。本当は、風で上下する「猿」の幟(宮崎と倉敷のが有名)が欲しかった・・・と言うと、変な人と思われるかも。