さくら貝の歌 〈日本の歌故郷の歌 歌留多より)
うるわしき 桜貝ひとつ(去り行ける 君に捧げん
「由比ガ浜」で拾った桜貝に、病で失った初恋の女性の面影を追い、詠んだ歌が基になって生まれたのがこの歌で、昭和24年ラジオ歌謡として辻輝子が歌いヒット、多くの女性の心を捉えたと言われている。後に、倍賞千恵子が歌い私の知る事となった。 子供の頃私は、内房の富浦に毎年海水浴に行き、母と毎朝5時に起きては砂浜を散歩し貝拾いをしていた。壊れそうに薄いピンク色の桜貝・紅貝は濡れていて鮮やかなのだが、乾くと色が褪せ一寸がっかりさせた。生きているさくら貝を見つけた時は驚きだった。子供心に「さくら貝が好きだ」といったら「少女趣味」と思われるのでは・・・と心配だった。