① 「藤田嗣治」からの手紙

「藤田嗣治」氏に関連して ①

「藤田嗣治」からの手紙

私の一番のお宝が「藤田嗣治」からの手紙です。と言っても60歳もの年の差なのですから私との文通なぞ在る訳ないのですが・・・。(敬称略にて失礼)

実は、終戦直後、藤田嗣治がお米に困っていると聞いた父が、母の実家(宮城県登米町)の方にお米の余裕があるのでどうしましょうかと手紙を送ったときの藤田嗣治からの返信手紙でした。

丁度私が生まれてすぐの時で、父は手紙の文面の中に三男卓美が生まれたと書いたようでした。藤田嗣治からの返信は「お米の都合が付くとの事で非常に嬉しい』という内容ですが、文面の最初に桃の中から男の子が立ち上がった絵と、卓美君誕生芽出度し 芽出度し・・・・と書かれており、文面の最後は『卓美のおやじ殿』となっていました。用紙には「陸軍報道部」とあり、時代背景を感じさせます。この手紙を発見した時、真っ先に「これは私のもの!」と宣言し兄達には何も言わせなかった思い出の物です。

父から聞いたいろいろな「藤田嗣治」の思い出話も、ちゃんと記録に残しておいた方がよいのではと思い、うる覚えですが書いて見る事にします。

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