豪徳寺の『まねき猫』 ⑨ 戦後の変遷
Unicode著者の西澤笛畝氏のコレクションのその後を追ってみたが、コレクション7千点の内半数は岩槻の博物館に寄贈されたが、招き猫などの半数は不明となっている。どこかにあるはずなので、本物に出会いたく、”これが「豪徳寺の招き猫」だと紹介したい。
戦後となると、私も見たことになる“郷土玩具”的で無いものになるのだが、よく比べてみると時代によって結構違う猫となっていた。生産地の業者のこだわり・仕入れ価格などからの品質度合い・職人の技術の差が、等が考えられるが、大雑把に分けると、胸の「招福」文字⇨無。素朴な丸顔⇨伏見のきつね顔⇨常滑顔⇨ふっくら顔。今戸の焼き上げ艶⇨常滑⇨瀬戸。眉毛無し⇨有。首紐・鈴⇨筆書き⇨絵の具艶。尾が左向き⇨右向き⇨寸法号数入り。等など気がついたが、古いものほど個体差があり「手作り感」が感じられた。(ボロ市製は除いた)