② 「ふじたつぐじ」だったはず

「藤田嗣治」氏に関連して②

「ふじたつぐじ」だったはず

子供の頃より私は「ふじたつぐじ」と聞いていた。いつ頃からか「つぐはる」となってしまい不満である。本名は正式には「つぐはる」だったのかもしれないが、少なくとも長い間「つぐじ」と呼ばれていた事実は残しておいて欲しいと思う。ちなみに、父は「ふじたのおやじ」という言い方をしていて、名前を呼ぶ時は当然「つぐじ」で、私はそれを聞いて育った。

我が家だけの言い方だったのではと心配になり、妻の母などにも聞いたがやっぱり皆「つぐじ」だと言っていた。近代美術館で開催された『藤田嗣治展』を見に行った時、どこかに「つぐじ」と書かれている事実はないかとサイン等を注意して見たが、見つからなかった。(サインは「FOUJITA」か「嗣治」だった。)

諦めかけていた所、藤田嗣治の制作した日本紹介短編映画の中に「FUJITA TUGUJI」と書かれてあるのを発見した(スペルは確認していないのでTSUだったかもしれないが)。やっぱり「つぐじ」だったのだ。