小浜島スケッチ帳 4

小浜島スケッチ③

集落から北に少し行くと水田があり、その奥の高台にこんもりと盛りあがった「大嶽(岳)」と呼ばれる小山があった。海抜は99,4mと結構あり、登ってみると、頂上は展望台になっていて360度全てが見晴らせた。北側眼下に野生のウサギが沢山いると云われる「嘉屋真島」、遠く霞んで大きな石垣島、東に竹富島、南に黒島、右奥に霞んで新城島。西には細長く半島になっている細崎(くまんざき)、マンタで有名な「よなら水道」、その先に雲を被った大きな西表島等が気持好いように見渡せた。後に航空測量の専門家から聞いた話では、西表に雲がない日は一年に4日位しかないという。あの山の中に西表山猫が住んで居ると思うと一寸魅力的な深山だ。

途中、蛇がいたので怖さ半分捕まえたら、地元の爺さんにしげしげと見つめられ、「ハブではない」とばかにされた。

ハブは売れるので、ハブがいると聞くと皆飛び出して来た。この位の長さだったと手で示すと、ジーっと見ていてから「3500円」といった。どうやらハブの大きさの単位は「円」の様だった。

目の前を、ふわりふわりとスローモーションのように大きなモンシロチョウが飛んで来て目の前の花にとまった。「おおごまだら」だった。少し高い所を高速でオレンジ色の蝶が飛んでいった。「ツマベニチョウ」だった。

写真①・・大嶽を望む

写真②・・大嶽山頂から西方、西表島側を見る(引き潮時)

 

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